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トラベル 第2437号《2007年9月15日(土)発行》  

秋の行楽シーズン、国内旅行は総じて好調 本社調べ
猛暑もすぎ、絶好のシーズン到来。客足の動きいに期待も高まる。


 記録的だった猛暑の夏も過ぎ、秋の行楽シーズンが始まる。9月からは連休が続き、行楽地も賑わいを見せそうだ。旅行会社や旅館組合などに国内旅行の感触を聞いたところ、「9月の東北、南紀、中四国は人員ベースで2ケタ増」(JTB)、「9〜10月の3連休はほぼ満室状態」(岩手県花巻温泉)といった声が聞かれ、総じて好調に推移しているようだ。

旅行会社
 JTBによると、2日現在、9月の国内旅行は人員ベースで前年比112.3%と好調。中でも東北(121.4%)、南紀(170.4%)、中四国(131.1%)の伸びが高い。「東北はJR東日本とのデスティネーションキャンペーン(DC)、中四国は石見銀山ブームがけん引していると思われる」。10月は101.8%。北海道の81.6%を除き、各方面とも順調な動きを見せている。

 「メイトは人員ベースで、9月が110%、10月は96%にとどまっているが、11月は111%と盛り返している」とKNT。北海道、九州、沖縄などの遠距離に手ごたえがあるという。宿泊企画商品も同様の傾向で、10月のみが前年割れとなっている。

 一方、首都圏メイト事業本部によると、方面別では個人向け商品の品揃えが厚い京都が130%と好調。「風林火山」の放映や信州キャンペーンが効いたのか、信州は現在240%(夏も200%)という高い伸びを示している。

 日本旅行の9月は販売ベースで97.3%、10月105.2%、11月128%。「北海道、九州、沖縄のロング商品、JR西日本のディスカバーウェストキャンペーンと連動した中四国方面が好調だ。しかし関東、東北、中部の宿泊商品の不調が目立つ」という。

 4日現在の、阪急交通社の9〜11月の国内旅行は前年比約105%。東北、中四国、沖縄方面の出足が好調。

 「全般的にはほぼ前年並みといったところ」と言うのはクラブツーリズム。9月はJR利用での関西、中四国方面が好調に推移。また、「10月よりも11月が良く、11月のバス旅行は宿泊商品主体に前年比115%程度と出足が良い」。一方、高額商品の伸びも目立ち、「新幹線グリーン車、デラックス仕様のバス、宿泊場所、食事内容などへのこだわりなど個人型の高品質志向が顕著」ととらえている。

 「昨シーズンと比べ若干上回り、微増で推移」はトップツアー。個人旅行では京阪神、沖縄が好調。「団体旅行では近場の慰安旅行の早期受注が目立っている」としている。

 JALツアーズの9〜11月の予約状況は「募集型企画旅行は前年に比べて好調、特に沖縄方面が良い」と言う。

 業界では秋の行楽シーズンを「秋休み」と位置づけ、キャンペーンを展開しているが、「従来、オフ期である11月が好調ということは、秋休みが認知されてきた印象も受ける」(KNT)、「市場に徐々に浸透してきているようだ」(トップツアー)との感触だ。

温泉・観光地
 「9月中下旬が好調」と言うのは浅虫温泉旅館組合(青森)。3連休よりも「スポレクあおもり2007」(22〜25日)効果のようだ。結果、前年並みか、少し上回る程度と見る。9月で終わる北東北DCについては、「期待していたほどの伸びはなかった」とやや渋い表情。10〜11月についてはつかめない。「天候などに左右され、すぐに10〜15%の差が生じるので読みにくい」と言う。

 花巻温泉観光協会(岩手)は9月15〜17日、22〜24日、10月6〜8日の3連休について、「大手旅館を中心にほぼ満室状態」という。北東北DC効果や9月の毎週土曜日に実演されている「獅子舞」など、話題性が予約増に結びついているようだ。

 「例年よりも秋(9月)は人が動いている感じだ。3連休もその一因で連休前の金曜や土曜は特に動く」と鬼怒川・川治観光協会(栃木)では話している。

 草津温泉旅館協同組合(群馬)は「3連休であっても1日だけ集中して埋まっている」と話す。3日連続で埋まってくれれば理想だが、連泊にはなかなか結びつかないようだ。

 昼神温泉ガイドセンター(長野)によると、9月22日からの3連休は比較的空いているが、10月6〜8日は満室状態だ。10月20日まで開湯35周年を記念して実施中の「新温泉出湯プレキャンペーン」で、宿泊料金を割り引くプランを打ち出しており、この効果もありそう。

 「例年、夏から冬にかけて実施している花火大会は大きな集客効果があり、その前後は特に予約や問い合わせが殺到する。9〜11月は毎月1回、12月は3回予定している」と熱海温泉旅館組合(静岡)。

 下呂温泉旅館組合(岐阜)によると、今年は10月から12月にかけて「ぎふDC」が実施されるので、それに向けたキャンペーンが秋の誘客対策になる。

 25件の施設が加盟する白浜温泉旅館協同組合(和歌山)。「9月の連休には8月の早い時期から引き合いがあった旅館もあるようだ。ただ、間際にならないと全体の動向はつかめない。夏までは好調に推移しており、秋にも期待している。10〜11月が順調なら、目標の宿泊人数は達成できる」と踏む。

 1〜8月の会員旅館の延べ宿泊人数は前年比107%だった。天候に恵まれたほか、町内の動物園アドベンチャーワールドに昨年12月に誕生した双子のパンダの人気などで、京阪神地区を中心に好調な客足だった。

 同旅組では白良浜を生かした健康づくりプログラム、高級魚クエを使った食のPRなどで年間を通じて安定した誘客を図りたい考えだ。

 「テレビドラマ『佐賀のがばいばあちゃん』のロケ地となったことで、鹿児島、宮崎など近県を中心に入り込みは増えている。宿泊に結びつける難しさはあるが、秋もイベントを実施し、誘客に努めたい」と武雄市観光協会(佐賀)。

 沖縄県ホテル旅館生活衛生同業組合(290軒)は「心配は台風だけ。秋も休日を中心に予約は順調なようだ。近年はレンタカーを使った家族旅行が増えている。料金が下がる時期を狙った旅行も多く、オン・オフのシーズンの差は縮まっている」と話している。



国内旅行活性化キャンペーン、下期は九州で JTB

 JTBは、07年下期(10月〜来年3月)の国内旅行活性化キャンペーン「日本の旬」を九州を対象地域に展開する。JTB協定旅館ホテル連盟九州支部連合会との共催。「豊かな温泉、歴史・文化、地域(人・食)とのふれあい」のテーマを設定し、九州観光の楽しさを訴求していく。

 2005年4月、「九州は1つ」の理念のもと官民一体で九州観光戦略を展開する「九州観光推進機構」(会長=田中浩二JR九州会長)が設立された。JTB九州もメンバー。官民一体となって地域を盛り上げていくという日本の旬キャンペーンの主旨と、この九州観光推進機構とが相通じることから、今回、対象地域を九州に定めたという。

 キャンペーンでは、九州全域に点在する良質な温泉、九州独自の歴史や文化、地元の人の温かい心や特徴ある食などを九州の旅行客に体感してもらう。思い出に残る旅行にして、九州の再訪を促すという狙いがある。

 取り組みとして、個人・団体、主催・手配問わず九州方面の旅行客に小冊子「九州・発見本」を配る。ガイドブックの要素に加え、歴史的文化財の保護を呼びかけているのが目新しい。旅行客は、対象施設で割引特典が受けられるスタンプラリーに参加することで、五島列島の江袋教会の復元に協力できる。対象施設の利用に応じて復元基金に寄付される仕組みだ。

 また、九州の人々と地域に触れ合いながら歩ける「九州まちあるき」全22コースを紹介。雲仙、由布院、阿蘇、霧島、宮崎の各地では郷土芸能を披露するオリジナルイベントを催す。写真コンテストも実施する。

 期間中の宿泊販売目標は前年同期比10%増となる127万5千人。



KNT事業再編、「国内仕入れ拠点は旅連中心に」と伊藤常務
伊藤常務


 KNTの伊藤淑雄専務・経営改革室副室長(経営企画部(プラットフォーム戦略・グループ戦略)・特命事項担当)は6日、東京都のKNT本社で記者会見を開き、来年1月1日付けで行う事業再編について話した。

 ツーリストサービス(TS)との店頭販売部門の統合では、店舗数270店舗程度を想定。今後も年10店舗程度ずつ増やす。3日に発表したイオンクレジットサービスとの提携と絡め「イオンのネットワークを生かした店舗展開も想定している」(伊藤常務)。東京地区の店舗層が薄いという問題も随時解消する。

 本社の営業推進室は廃止。本社機能に組み入れた仕入部門とメイト・ホリデイの商品企画部門を基に、国内旅行部、海外旅行部を置く。「連携部署として10人以下の『創発事業本部』の設置も検討している」(伊藤常務)が、両部の事業連携の必要性については慎重な構えを見せた。

 国内旅行部が置く25カ所の仕入れ拠点は、旅連の支部連合会を中心に設置する。将来的には全各都道府県に社員を2人ずつ駐在させるような形での拠点整備も視野に入れる。また全国の主要な地点にセンターなどを設け、地域発信型、着地型商品の造成拠点にする。

 TSから切り離した商事事業はKNT本社の国内旅行部へ置く。黒字であるTSの商事事業の営業力をさらに強め、本社直轄の収益事業とする構えだ。

 経営企画や人事などの本社管理部門は規模を縮小するが、戦略部門と位置づけ経営戦略立案とインフラ整備に絞り込む。特に推進するプラットフォーム戦略は、新たに事業開発の機能を付ける。24カ月限定の社内外ベンチャーの設立なども想定。業界内にとらわれない事業提携や新規事業領域への拡大につなげ、「夢の業態」(伊藤専務)を作る基礎づくりを図る。

 同社では今回の再編に伴い、14億円程度のコスト削減を見込む。「人員整理はない」(伊藤常務)。またJTBのような分社化について伊藤常務は「現在、検討していない」と話した。

 販売専門会社の名称は「10月をめどに決める」(同社広報)。組織などについては決定次第、随時発表していくという。



阪急交通社、独自ブラウザのバージョンアップ版発表

 阪急交通社は6日、同社が企画・提供する独自のブラウザ(インターネット閲覧ソフト)であるTB−8のバージョンアップ版「TB−8Version1.10」を発表した。「シルバー層を含めた幅広い利用者が快適にインターネットを利用できる閲覧機能を盛り込んでいる」(同社)。




JTB中部、NEXCO中部と提携

 NEXCO中日本(中日本高速道路)は14日、JTB中部と提携し、名古屋地区や静岡地区から浜松地区への高速道路通行料金の割引プランを発売した。JTB中部は、浜名湖の宿泊商品を販売するほか、割引プランの申し込み手続きを代行する。「お得なマイカー旅行をトータルで提供する」(両社)。

 普通自動車での通常の往復高速道料金は名古屋インターチェンジ(IC)〜浜松西ICが4700円。今回の「浜名湖かんざんじ温泉割引プラン」は、ETCシステムの利用限定で名古屋・静岡地区〜浜松地区が普通車で2500円、軽自動車等で2千円となる。10月20日〜12月21日の設定。これに合わせてJTB中部では、浜名湖かんざんじ温泉、奥浜名湖、弁天島の13宿泊施設の1泊2食宿泊プラン「マル得ドライブ大作戦 浜名湖」を企画した。1千円分のガソリン券や車1台につき三ケ日みかん1箱をプレゼントするなどの特典を盛り込んでいる。

 両社のプランは、それぞれ単独でも販売する。



「至福の時間」ツアーを発売 トップツアー

 トップツアーはライフケア研究所との企画協力で、人生の期限が限られた人たちに至福のひとときを過ごしてもらう提案をするツアー「世界自然遺産グレートバリアリーフで過ごす至福のひととき『大人の卒業旅行』」を発売した。

 ツアーは11月14日に成田出発の6日間の旅。ケアンズ滞在中、グレートバリアリーフのクルーズ、記念講演会などのプログラムを組み込んでいる。料金は大人1人28万8千円。

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