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トラベル 第2436号《2007年9月8日(土)発行》  

来年1月に店頭販売専門会社が誕生 KNT

 近畿日本ツーリスト(KNT、太田孝社長)は8月29日開いた取締役会で、事業の整理、再編を行うことを決めた。来年1月にグループ会社「ツーリストサービス」(TS、諏訪敬幸社長)とKNTの店頭販売事業を統合、店頭販売専門の会社にする。また、地域別カンパニー制を廃止、5つの事業別に再編する。各事業への専門性を高め、急速に変化する市場への対応力向上を目指す。国内旅行事業ではメイト企画部門と国内仕入部門を一体化。仕入れ力、商品力の強化を図る。

 KNTは10月1日をめどに、株式交換方式でTSを完全子会社とする。その後08年1月1日に吸収分割方式で事業を分割、KNTが分割した店頭販売事業部門をTSが、TSが分割した商業部門をKNTが受け継ぐ。TSの社名の変更も検討する。店頭販売会社の規模は、従業員数1900人、売り上げ規模約1600億円を予定。現在のTSの事業規模(社員数約1千人、売上高650億円)のほぼ倍となる。店頭窓口は現在TSが展開する約130店舗に、KNTの店頭販売店約130店舗を加えた260店舗となる。

 店頭販売部門に属するKNT社員の転籍などについては「詳細は未定」(同社)。なお5月に開いた富裕層向け店舗「ラグゼ銀座マロニエ」は、法人部門所管のため、TSには移管しない。

 また、00年に採用した社内カンパニー制を撤廃。従来の地域別カンパニー制に替えて事業別組織に再編する。(1)団体旅行事業(社員数1500人、売り上げ規模1300億円)(2)イベント・コンベンション・コングレス(ECC)事業(同450人、同400億円)(3)提携販売事業(同370人、同1300億円)(4)国際旅行事業(同50人、同60億円)(5)eビジネス事業(同100人、同80億円)──の5つの事業ユニットを作る。

 このうち、一般団体、教育団体を中心に扱う団体旅行事業は、全国8営業本部(北海道、東北、関東、首都圏、中部、関西、中四国、九州)を設置、地域特性に応じた営業を展開する。一方、ECC事業は東京地区に特化。付加価値と専門性の高い営業を拡げる。提携販売事業は全国統一の事業組織とし、オペレーション業務の効率化を図る。

 また、仕入、商品企画部門では、メイト・ホリデイ事業本部の商品企画部門と本社の国内、海外仕入機能を統合する。このうち国内旅行事業は、従来11カ所だった仕入れ拠点を25カ所に増やし、より地域に密着した営業を展開、「仕入れ力や地域振興事業への提案能力の強化を図る」(同社)。なお本社管理部門は戦略立案とインフラ整備に特化した組織となる。

 事業再編後のKNTの08年の業績予想は、売上高4500億円(06年実績4740億円)、営業利益6億円(同3億5千万円)。



TIJが「秋休みキャンペーン」を展開
キャンペーンポスター


 日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)は1日から、「秋休みキャンペーン」を開始した。今年度は「秋休みをより一層、定着・浸透させることに加え、実際の旅行需要の拡大を実現することを狙う」。ポスターやチラシ、雑誌広告などの積極的な告知、旅行・宿泊商品の充実とともに、新たに「私の秋休み旅行プラン」コンテストを実施して、旅行機運を高める。

 同キャンペーンは毎年実施。「06年度は秋休みの認知率が36%に達し、一定の成果は上げたが、業界をあげた社会的なムーブメントは起こせなかった」(事業部)との反省のもと、コンテストという新機軸を打ち出すことで認知度向上を図る。

 実施期間は11月末での91日間。キャンペーンポスターについては、新しいキャラクターにドングリを使い、キャッチコピーは昨年同様、「サンキュウ、ユーキュウ、秋休み。」を採用した。JRや私鉄、地下鉄の全国主要駅、国内全空港施設に掲出している。

 同コンテストは4日間から1週間程度の、秋休みならではの旅行プランを募集。「秋休みにこんな旅行をしたい、こんな楽しみ方をしたいという、具体的なアイデアや夢などを書いた作品を」と呼びかけている。優秀作品には旅行券などをプレゼントする。

 旅行・宿泊商品を見ると、例えばJR東日本は東京発の限定列車で行く「びゅう秋休み」商品をJTBエースと同内容・同料金の「軽井沢・那須高原」、単独設定の「熱海」を造成。昨年は10〜11月の設定だったが今年度は9〜12月と拡大。1泊2日、日帰りで3コースとし、延泊にも対応。

 「角川クロスメディア発行の『大人のウオーカートラベル』に秋休みロゴを掲載し、会員向けに告知するとともに、店頭で販売する」(KNT)、「秋休み商品サイトを製作する。自社旅行雑誌へ秋休み記事とロゴマークを掲載」(阪急交通社)──など各社の取り組みも目立つ。



中国5県とJR西日本、無料ガイド付きのハイキングイベント実施

 中国5県とJR西日本で作る「DISCOVERWEST連携協議会」は1日から来年3月まで、予約不要で無料ガイドが付くハイキングイベントを実施する。

 同協議会は中国地方への観光客誘致に向け昨年設立。今回のイベント「DISCOVER WESTハイキング〜西日本まち歩き編」では参加者に各県に設定したコースを完歩してもらうことで、中国5県内での周遊観光の拡大を図る。1コースや異なる県の3コースを完歩すると名産品がもらえるキャンペーンも同時に実施する。

 ハイキングでは、現地ボランティアガイドが、歩いているだけでは気付きにくい名所や旧跡などを紹介する。毎週決まった時間に出発することで、予約なしで気軽に参加できるようにした。参加料は不要。

 主なハイキングコースは、岡山県「倉敷の美と歴史の探訪コース」、広島県「尾道を彩る古寺・文学散策コース」、山口県「童謡詩人を育んだ仙崎町歩きコース」、鳥取県「倉吉の歴史・文化探求コース」、島根県「松江城から城下町へ松江散策コース」──など。

 プレゼントキャンペーンでは、3県コース応募者のうち希望者を対象に抽選を行い、来年3月30日に岡山県備前市で開く特別コースハイキングに参加できるようにする。



豪華寝台列車貸し切りツアーが出発進行
齊藤上野駅長(中央)と記念撮影する参加者


 JR東日本とクラブツーリズム(CT)が共同企画した豪華寝台貸切ツアー「夢空間・北斗星トレインクルーズ」の第1班が2日の午前9時26分、上野駅を出発した。齊藤順治・上野駅長も見送りに出て、ツアー参加者との記念撮影に積極的に応じていた。

 車中2泊(往復)で、層雲峡温泉「ホテル大雪」、阿寒湖温泉「あかん遊久の里 鶴雅」、洞爺湖温泉「ザ・ウィンザーホテル洞爺」に各1泊する6日間のツアー。最終の10月7日発まで計9本を催行する。各回35組70人の募集枠はほぼ満席という。

 CTが、今年で発足20年を迎えたJR東日本に記念ツアーの企画を持ちかけて実現したもの。日本海を染める夕日を望めるように高崎線、信越本線、羽越本線を経由するルートを特別に組んだ。シニアが中心のCT会員とJR東のシニア会員組織「大人の休日倶楽部」に同時に募集をかけたところ、旅行代金が一番高い1人50万円のコースは即日完売した。

 夢空間は、JR東がオリエント急行を意識して1989年に導入した豪華寝台列車。定員6人で青色の車体の寝台客車、大きな窓に緑色の車体の展望食堂車、赤い車体でピアノも備えたラウンジカーの3両からなり、臨時の北斗星に連結して、夢空間北斗星として運転している。

 今回の旅行代金は、夢空間が50万円と40万円、A寝台個室が30万円、B寝台個室が25万円という設定。「夢空間はキャンセル待ち。B寝台に若干残席がある状態」(古川優子CT第2国内旅行センター販売課長)。

 千葉県浦安市の広本さん(60歳)夫妻は「結婚30周年と定年退職の記念旅行。北斗星で北海道に行ってみたかったので参加した。発売日の夕方、JR東に電話したところ50万円のコースは満席だったが40万円のコースが取れた」とうれしそうに語った。

 稲垣さん(72歳)夫妻は神奈川県藤沢市から参加した。「ツアー発売時刻の9時30分にCTに電話がつながり、50万円のコースを予約できた。毎年夏に海外旅行をしているが今年は行けなかったので、このツアーを知って飛びついた。話題の旭山動物園とウィンザーホテルも楽しみ」と熱っぽく話していた。


中間決算はいずれも赤字 KNT・日本旅行
 KNT、日本旅行の07年6月中間期の決算が8月29日に出そろった。2社ともに営業収益は前年同期比マイナス。営業損益はともに赤字となった。純損益も前年から赤字が拡大した。KNTは今期計上した特別損失が、日本旅行は海外旅行の不調が、中間決算に影響した形となった。

KNT、特別損失計上が影響
 KNTは8月29日、07年6月中間期(1〜6月)の連結決算を発表した。一般企業の売上高に相当する営業収益は372億1600万円で、前年同期比1.9%減となった。本業のもうけを示す営業損益は21億7300万円の赤字(前年同期13億2600万円の赤字)、本業以外のもうけを含めた経常損益は、16億6000万円の赤字(同10億2700万円の赤字)。法人税などを控除した中間純損益は、特別損失として計上した旅行券等引換引当金が影響し、61億600万円の赤字(同15億2800万円の赤字)となった。

 国内旅行は、4月の統一地方選挙、ゴールデンウイークの日並びなどマイナス要因があったが、方面別では関西方面商品が好調。沖縄、東京方面の商品も前年同期を上回り、堅調に推移した。個人旅行も前年同期と同水準で推移した。

 海外旅行はクルーズ商品やシニア、アクティブシニア向けに商品を展開したが、アジア以外の方面が前年同期割れと不調。海外旅行全体では前年同期並みとなった。

KNT、単体営業赤字19億円に
 KNT単体の中間業績は、営業収益が297億3200万円で、昨年同期比1.7%減(昨年同期302億5400万円)だった。営業損益は19億4100万円の赤字(同12億6800万円の赤字)、経常損益は13億3700万円の赤字(同10億6300万円の赤字)。純損益は59億800万円の赤字(同13億1300万円の赤字)。

日旅、海旅が不調
 日本旅行は8月29日、19年度の連結中間決算(1~6月)を発表した。営業収益が前中間期を5.0%下回る289億900万円にとどまり、営業損益が19億2700万円の赤字(前中間期は13億8800万円の赤字)となった。経常損益は14億1900万円の赤字(同8億6900万円の赤字)、中間純損益は11億7900万円の赤字(同5億9千万円の赤字)となった。
 日本旅行単体の営業収益は前中間期比7.1%減の240億1800万円。内訳をみると、国内旅行が同6.2%減、145億6800万円、海外旅行が同10.5%減、87億8100万円、国際旅行が同18.7%増、3億7500万円。特に海外旅行が大きく減少した。
 通期の業績予想は、営業収益が前期比4.1%増、708億円。経常損益34億円の黒字(前期34億4100万円の黒字)、最終損益17億円の黒字(同18億9千万円の黒字)を見込む。

日旅、単体は営業18億円の赤字
 日本旅行単体の中間決算は、営業損益で18億7300万円の赤字(前中間期は15億7400万円の赤字)だった。経常損益は14億600万円の赤字(同11億4900万円の赤字)、中間純損益は10億6200万円の赤字(同7億3500万円の赤字)。


JTBとキリンビールが栃木旅行で共同企画

 JTBは、キリンビール栃木統括支社との共同企画として国内パッケージ商品「栃木のうまいもの味わおう!鬼怒川・川治・日光」を8月31日に発売した。参画の宿泊施設では夕食時、とちぎ霧降高原牛を使ったしゃぶしゃぶや牛鍋などと共に、キリンビール栃木工場産の樽詰め生ビール1杯を出す。

 キリンビールが展開中の「選ぼうニッポンのうまい!2007」プレゼントキャンペーンと、「やすらぎの栃木路」共同宣伝協議会が10月から実施する観光キャンペーン「やすらぎの栃木路」に連動した商品。宿泊施設では、おいしい樽詰め生ビールを提供するための品質管理の実践的な技術も習得したという。

 また、催行日限定で、キリンビール栃木工場の見学ツアーとビールの飲み方講習会の2つの無料オプショナルプランも用意した。キリンビール商品の消費促進を図る。

 9月20日から12月28日までの設定期間中、2千人の販売を目指す。



「京都を空から楽しんで」とヘリ周遊ツアー発売 エムケイ

 タクシー運行や貸切バス事業などを行うエムケイ(京都府京都市、青木信明社長)は8月29日から、京都上空をヘリコプターで周遊する日帰りツアーを発売した。京都での常設ヘリコプターツアーは、初めての試み。同社では富裕層の需要を期待する。

 ツアーは午後半日を想定。約20分のヘリツアーと京都市内の料亭での夕食を組み合わせた。ヘリコプターで、銀閣寺のある東山周辺や二条城、嵐山や比叡山などの上空を周遊する。京都市内とヘリポートのある琵琶湖畔の移動は、同社のタクシーを使う。

 ネットセキュリティサービスなどを展開するネットイン京都(京都府京都市、高木治夫社長)と共同で企画した。「東京や大阪でのヘリツアーは、夜景を楽しむものが中心。昼間のヘリツアーは、自然が多く季節ごとに紅葉や花を楽しめる京都だからできる。新たな京都の魅力を見つけてほしい」(ネットイン京都)。

 ツアー代金は平日1人19万4千円。エムケイは代金が約20万円のタクシーツアーなど、高額プランを展開するが売れ行きは好調。ヘリツアー同様に富裕層の需要を見込んでいる。

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