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地域観光 第2426号《2007年6月30日(土)発行》  

静岡県、ラジオに広報番組提供
番組収録中の“大竹くん”(右)と“小森さん”


 「伊東は、日本でも第4位という豊富な湯量があるんだよ」(大竹くん)

 「改札を出ると、宿のお迎えの人がいて、温泉の駅という感じね」(小森さん)──若い男女のやりとりがはずむ。

 ここは東京タワーの裏手にたたずむラジオ日本のスタジオ。「おとぼけツアーズ奮戦記 静岡ヘようこそ!」の番組収録が進んでいる。

 都内の旅行会社「おとぼけツアーズ」の若手社員、大竹くんが、他支店から転勤してきたばかりの同期女性、小森さんと繰り広げる軽快な会話。静岡県の観光の魅力を紹介するコント仕立てのラジオドラマだ。

 番組を提供しているのは、2年後の09年3月に富士山静岡空港の開港をひかえる静岡県。各都道府県はたいてい地元ラジオ局に広報番組を持っているが、「県外のリスナーに向けた番組提供は自治体では珍しい」(平石ひとみラジオ日本渉外担当部長)という。

 ラジオ日本が首都圏向けに毎週金曜日の午前11時05分から放送している10分間番組。さらに北海道放送が毎週金曜日の午後5時から北海道全域に向けて放送。九州朝日放送も毎週土曜日の午前11時30分から主に北九州地区に向けて流している。

 リスナーの40%は30代から50代の女性が占める。「消費のキャスティングボードを持つ主婦層にターゲットを絞っている」(中村秀実静岡県企画部広報局主査)という。

 富士山静岡空港は新千歳空港や福岡空港などとの間に定期便の運航をめざしている。ただ、北海道や九州には名だたる温泉地が数多く存在。各地域の住民にとって、観光地としての静岡県の認知度はそれほど高くない。ラジオ番組を流すことで、2年後の開港までに静岡県の認知度を高めていこうという戦略だ。

 とはいえ番組の最大の標的はもちろん首都圏マーケット。各回のテーマも「富士山山開き」(6月29日放送予定)、「東伊豆にいらっしゃい」(7月6日放送予定)、「修善寺温泉開湯1200年祭」(7月13日放送予定)、「夏だ!花火だ!伊東温泉」(7月20日放送予定)ときめ細かい。放送作家は伊東在住の東海林桂氏だ。

 静岡県は05年4月から同番組の提供を開始。06年7月からは放送エリアを北海道と九州にも広げた。背景には、04年4月から6カ月間開かれた「浜名湖花博」でNHK、東京FM、ラジオ日本に広報番組を提供し、「誘客に結びついた」(中村主査)という成功体験がある。テレビでのCMや番組提供は高額で手が出ないが、ラジオなら予算的になんとかひねり出せるといった台所事情もあったようだ。

 番組開始時に新入社員だった大竹くんも入社3年目。タレントの三宅裕司さんが座長を務める劇団スーパー・エキセントリック・シアターに所属する25歳の若手俳優で、芸名と同じ大竹浩一として出演している。今年4月から相手役で出演している小森郁子さんはオーディションで選ばれた。新人だが、落ち着いた口調とよく通る声で風格さえ感じさせる美人だ。

 静岡県では、各放送局の電波が届かない地区でも番組を聞けるように配慮している。県のホームページ(http://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-110/radio/otoboke.html)から、過去に放送された番組4、5回分を聴くことができる。



長野県の6団体、「きのこマイスター資格認定講座」創設

 “キノコのソムリエ”を育成しようと、長野県のJA中野市、JA志賀高原、信州なかの観光協会、山ノ内町観光連盟など6団体は、「信州きのこマイスター資格認定講座」を創設した。8月下旬から講座を開く。信州特産のキノコに関する知識や調理法を学んでもらい、地域観光などの活性化に役立つ人材を育てるのが狙い。

 北信州は、エノキタケをはじめとする栽培キノコの国内有数の産地。旅館・ホテルなどの観光事業者、販売にかかわる流通関係者などに資格を取得してもらい、キノコの魅力をPRしてもらう。料理や販売だけでなく、産業観光や食育の推進にもつなげたい考えだ。

 入門コースの「マイスター・ベーシック」認定講座は、講義時間16時間で、8月28日からの4日間と9月1日からの3日間の2つの日程から選べる。9月8日に修了試験を行う。入門コースの合格者を対象にした「マイスター」認定講座は、講義時間20時間で11月に開催。さらに内容を高度にした「マイスタースペシャリスト」認定講座も来年度以降に開講する。

 講師は、信州大学農学部の教授や長野県の農林業の担当職員、管理栄養士などが務める。

 講義は、長野県中野市の中野地域職業訓練センターで行う。問い合わせは、同センター内「信州きのこマイスター認定講座」係(TEL0269・23・3005)。



富山県が都内で観光説明会

 富山県観光連盟は14日、都内のホテルで旅行会社などを対象に観光説明会を開いた。外国人観光客の増加について報告したほか、来年3月の東海北陸自動車道の全線開通に伴う関東圏からの誘客に期待感を示した。

 同連盟の藤井健三副会長兼専務理事は「関東圏は最大のマーケット。観光客の半数は関東から来ている。東海北陸自動車道の全線開通などを商品造成に生かしてほしい」と訴えた。

 ビジット・ジャパン・キャンペーンと連携した、外国人観光客の誘致状況を紹介。ターゲットは韓国や台湾、中国など。立山黒部アルペンルートに訪れる外国人の団体観光客数は年々増えており、06年度は対前年比25%増の9万2500人に達した。県内の富山空港と中国や韓国との間には国際定期便も運航している。

 また、藤井副会長兼専務理事は能登半島地震で風評被害を受けたことにも触れ、「富山県は地震の被害がほとんどなかったが、ゴールデンウイークは宿泊キャンセルが相次ぎ、宿泊者数は昨年に比べ2割程度下回った」と報告した。



長崎県認定の「おもてなしの宿」、顧客満足度を再評価へ
「長崎おもてなしの宿」の盾

 長崎県と県観光連盟は、04年から同県内の旅館・ホテルに対して認定を行っていた「長崎おもてなしの宿」について、今年度から新たに再評価事業を始めた。おもてなしの宿に認定された81軒と、認定を受けてはいないが、独自に顧客満足(CS)対策を行うCS意識の高い施設が対象。モニターによる覆面調査などから評価を行い、CSレベルの向上と維持を図る。

 長崎おもてなしの宿推奨事業は04年にスタート。認定には経営者と従業員の代表者が7回の研修を受けるほか、宿泊者へのアンケート調査などから総合的に評価を受ける必要がある。04年度に21軒、05年に42軒、06年に18軒の計81軒が認定を受けている。

 今年度開始する再評価事業は、これまでに認定を受けた81施設のCSレベルを見直すもの。認定を受けていないがCS対策を独自に行い、ある程度以上の水準に至っていると考えられる施設の評価、認定も行う。

 再評価事業の開始にあたっては、6月中に5カ所で事業説明会が開催された。7月からはアンケート調査とそれに基づく施設側の改善策の実施、県が募集したモニター調査員による覆面調査などが行われ、09年3月に改めて認定施設が発表される予定だ。

 今年度の再評価事業に先立ち、県は昨年、実験的にはがきタイプのアンケート用紙の配布と覆面調査を行った。アンケート調査では、回答者の中から100人に長崎県認定の水産物加工品「長崎俵物」をプレゼントするといった回答率向上策を講じたことで、「2万枚作成したアンケートのうち、約2600枚の回答があった」(同県)。

 「『おもてなしの宿』推奨事業の意義は、今回の再評価事業で示されるお客さまの生の声と、それをもとに各施設がCS対応に磨きをかけるところにある。再評価事業が始まったこの1年が本当の意味での事業開始だ。県内の宿泊施設のCSを高いレベルで維持することにつながれば」と県観光振興推進本部の木塚厚志氏は話す。

 認定施設に対しては現在、認定盾が贈られるほか、(1)県と観光連盟が共同運営するホームページ内での優先PR(2)観光連盟の対外セールスでの優先PR(3)観光連盟企画ツアーでの優先利用(4)地域が作成した旅行企画プランなどの、県によるPR──などの各種優先的支援を行なっているほか、観光連盟が認定施設を紹介するパンフレットを作り配布している。

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