4~6月期の外国人消費額、13%増の1.1兆円~四半期で最高に


 観光庁がこのほど発表した訪日外国人消費動向調査の速報値で、2017年4~6月期の訪日外国人の旅行消費額が前年同期比13・0%増の1兆776億円となった。四半期として過去最高を記録した。訪日客の増加で消費の総額は増えたが、1人当たりの旅行支出は同6・7%減の14万9248円で、6四半期連続で前年同期の金額を下回った。ただ、中国の1人当たりの旅行支出は6四半期ぶりに増加した。

 4~6月期の訪日外国人旅行者数は、前年同期比21・1%増の722万人。韓国、香港などを中心に旅行者数が増え、消費が拡大した。

 国・地域別の消費額は、中国が4・3%増の3682億円で全体の34・2%を占めた。続いて台湾が7・6%増の1536億円、韓国が69・2%増の1177億円、香港が33・7%増の852億円、米国が14・6%増の767億円など。

 費目別では、買い物代が4146億円(構成比38・5%)、宿泊料金が2965億円(同27・5%)、飲食費が2086億円(同19・4%)、交通費が1213億円(同11・3%)、娯楽サービス費が343億円(同3・2%)。すべての費目で前年同期の実績を上回った。

 1人当たりの旅行支出は、16年1~3月期から前年同期の金額に対してマイナスが続いている。中国人旅行者の買い物代が「爆買い」と話題になった一時期より減少したこと、滞在日数が短い近隣市場の旅行者が増加したことなどが影響している。

 主な国・地域の1人当たりの旅行支出は、中国が2・5%増の22万5485円、台湾が0・7%減の12万2422円、韓国が0・9%増の6万9929円、香港が2・9%減の14万3726円、米国が0・2%減の18万9960円など。

 このうち中国の買い物代は、主要な訪日市場20カ国・地域で最高となる13万1128円だった。15年の年間値16万1973円の水準には達しないが、前年同期の金額に対して5四半期ぶりに増加した。

 中国の買い物消費について、観光庁の小売店へのヒアリングによると、化粧品、食料品が好調なほか、カメラ、時計なども販売が上向いた。カード決済に加えてスマートフォン決済を導入したり、商品説明などの接遇を向上させたりした成果も表れているという。

 訪日外国人の旅行消費額は、17年1~6月累計で見ると、前年同期比8・6%増の2兆456億円となり、上半期として初めて2兆円を超えた。

 
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