石川県加賀市と市観光交流機構、人材採用支援事業を手掛けるアドヴァンテージ（横浜市）は７日、宿泊業の就労環境改善や雇用創出に向けた取り組みを始めると発表した。「日本一働きたくなる温泉観光地を目指す」と関係者の鼻息は荒い。
この取り組みは「加賀温泉郷ＤＭＯによる温泉旅館雇用促進プロジェクト（ＫＡＧＡルート）」で、ルートは市や温泉郷と求職者をつなげるルート、宿泊業界の雇用促進、働き方改革、経営合理化の根底となる基礎（ルート）を意味する。
まず、宿泊業者参画のもと「加賀温泉郷経営塾」を立ち上げ、就労環境の改善と就労イメージ向上を図りながら、人材確保に向けた取り組みを始める。
具体的には、１０月をめどに専用の求人サイト「ＫＡＧＡルート」を開設する。また、１１月には新卒者や転職者を対象に就職イベントを開く予定だ。「何ＫＡＧＡ起こる、あり得ない出会い」をコンセプトに企画するという。
また、採用強化に向けた勉強会・研修会を定期的に開き、労働市場、採用手法、求職者マインドの理解、採用成功事例などを学ぶ。年度内に６～８回程度の開催を予定している。
宮元陸加賀市長のメッセージ 観光産業を中心としたサービス業では、求人数が市全体の約２０％を占めながら、求人倍率は約１０倍と全職種の中でも極めて高く、深刻な状況にある。
本事業では、宿泊業界の雇用対策を強力に推し進めるべく、官民一体の協働体制による加賀温泉郷ＤＭＯのもと、地域をあげた本格的な取り組みを進める。観光産業の働き方改革を進めながら、若者の雇用を促進し、地域産業としての就業ブランド化を確立することで活性化を図り、効果を地域産業全体に波及させていく。
