改正通訳案内士法、名称独占の規制に


 政府は10日、通訳案内士法と旅行業法の改正法案を閣議決定し、国会に提出した。通訳案内士法では、資格の有無を問わず報酬を得て通訳案内ができるように規制を緩和。一方で資格を持つ者を「全国通訳案内士」「地域通訳案内士」として、資格を持たない者がその名称や類似名称を使用できない名称独占の規制とする。旅行業法では、ランドオペレーター(旅行サービス手配業)の登録制度を創設するほか、旅行業務取扱管理者に「地域限定」の資格を新設する。

 通訳案内士法の改正案では、国家試験に合格した現行の通訳案内士を「全国通訳案内士」とする。資格を持たない通訳案内士との質の差別化を図るため、定期的な研修を義務付ける。

 現行の地域限定、特区の資格などに相当する、特定の地域で活動する通訳案内士として「地域通訳案内士」の区分を設置。市町村や都道府県が策定した育成計画に基づいて実施される研修の修了者に名称の独占を認める。

 旅行業法の改正案では、これまで規制の対象外だったランドオペレーターに観光庁への登録を義務付ける。スキーバス事故や悪質な訪日ツアーなどを踏まえ、旅行の安全、旅行商品の質の確保など業務の適正化を目指す。ランドオペレーターには管理者の選任、業務に関する契約書面の作成などを求める。

 着地型観光の促進を目的にした改正も行う。地域限定旅行業、特定地域の旅行商品だけを取り扱う第3種旅行業の営業所では、新設の「地域限定旅行業務取扱管理者」を選任すれば、業務が可能になる。「地域限定」の試験は、現行の「総合」「国内」より絞った内容にして取得しやすくする。

 また、旅行業務取扱管理者では、営業所ごとに1人以上を選任するという現行の規制を一部緩和し、営業所が近接する場合には兼務を認める。兼務を認める具体的な要件は省令に定めるが、地域限定旅行業の営業所を対象とする方向だ。

 
新聞ご購読のお申し込み

注目のコンテンツ

第37回「にっぽんの温泉100選」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 1位草津、2位下呂、3位道後

2023年度「5つ星の宿」発表!(2023年12月18日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」「5つ星の宿プラチナ」は?

第37回にっぽんの温泉100選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「見所・レジャー&体験」「泉質」「郷土料理・ご当地グルメ」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!

2023 年度人気温泉旅館ホテル250選「投票理由別ランキング ベスト100」(2024年1月22日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒