広域観光周遊ルートの追加認定4エリア、モデルコース策定


 外国人旅行者を地方に誘客するため、国土交通相が認定する広域観光周遊ルートのうち、昨年6月に追加認定された4エリアが、具体的なモデルコースを策定した。道北、関東甲信越、山陰、沖縄などの各エリアを周遊するモデルコースで、国の支援を受けながら、海外に向けた情報発信、訪日旅行商品の造成、受け入れ環境の整備などに取り組む。

 モデルコースを策定したのは、「日本のてっぺん。きた北海道ルート。」(実施主体・きた北海道広域観光周遊ルート推進協議会)、「広域関東周遊ルート『東京圏大回廊』」(同・関東観光広域連携事業推進協議会)、「緑の道~山陰~」(同・山陰インバウンド機構)、「Be.Okinawa琉球列島周遊ルート」(同・Be.Okinawa琉球列島周遊ルート)。

 追加認定の4エリアに先駆けて2015年6月に認定された7エリアについては、すでに合計で20のモデルコースが策定されている。

日本のてっぺん。
きた北海道ルート。

 道北エリアなどを巡る夏季、冬季それぞれのコースと離島を巡るコースの計3コース。いずれのコースも最重点市場に台湾、重点市場に香港、タイを設定した。

 夏季のコースは新千歳空港を起点として、道北などの自然、食を巡るレンタカーの旅。宗谷丘陵(稚内市)、上野ファーム(旭川市)、オトンルイ風車群(幌延町)、サロベツ原生花園(豊富町)などの自然、景観を生かす。食の魅力では、タコしゃぶ(稚内市)やホタテの浜焼き(猿払町)などを提案する。

 冬季のコースは、スノー・アクティビティと食を巡る列車の旅。離島巡りのコースは、利尻島、礼文島、天売島、焼尻島の花や野鳥、絶景、体験メニューなどPRする。

広域関東周遊ルート
「東京圏大回廊」

 成田空港、羽田空港を玄関口として、関東にとどまらず、甲信越、福島県などを含めた広域エリアを周遊する3コース。

 「自然大回廊(日本海)コース」は、最重点市場に米国、重点市場に英国、フランス、豪州を設定。主な観光資源は、昇仙峡(山梨県甲府市)、ワイナリー(同)、上高地(長野県松本市)、妙高高原いもり池(新潟県妙高市)、佐渡金銀山(同佐渡市)など。

 千葉、茨城、福島、栃木などを巡る「自然大回廊(太平洋)コース」は、最重点市場が中国、重点市場が台湾、香港。「江戸文化回廊コース」は、最重点市場に台湾、重点市場にタイ、ベトナムを設定し、武家・町人文化を感じる旅を提案する。

緑の道~山陰~

鳥取県、島根県などを巡る2コース。イン・アウトには関西空港、福岡空港も活用する。

 「日本の原風景(世界遺産・日本遺産見聞録)」コースは、神話、風土、伝統文化、歴史遺産などをテーマに、最重点市場をフランス、重点市場を香港、台湾に設定した。石見銀山(島根県大田市)、出雲大社(同出雲市)、大山(鳥取県)、三朝温泉(同三朝町)などがコンセプトを体現する観光資源に位置づけられている。

 もう一つは「ジオパーク&ナショナルパーク・アクティビティ」コースで、世界ジオパークの山陰海岸や隠岐、アウトドアスポーツなどを楽しむ旅を提案する。

Be.Okinawa
琉球列島周遊ルート

 歴史、暮らし、自然などをテーマに、沖縄本島と周辺の島々を周遊する3コースを策定した。

 「五感で感じる沖縄の自然」コースは、最重点市場が米国、ドイツ、フランス、重点市場が台湾、香港。西表島のマングローブ群、石垣島の川平湾、座間味島の古座間味ビーチなどを航空機、フェリーを利用しながら周遊する。

 このほか「沖縄の歴史と琉球王国の誕生秘話」コース、「人々の暮らしと琉球文化」コースを欧米などに提案していく。

 

 
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