人材確保には企業の7割が新たな取り組み


 帝国データバンクはこのほど、人材確保に関する企業の意識調査を行った。人材確保のための新たな取り組みを行っている企業は回答全体の7割超と高水準だった。最も多くの企業が行っている取り組みは「賃金体系の見直し」で、約5割が回答。企業が求める人材像は「意欲的」「コミュニケーション能力の高さ」「素直」が上位を占めている。

 昨年4月以降に新たな人材確保のための取り組みを行っている企業は72・2%と7割超を占めた。一方、何もしていない企業は26・2%にとどまった。

 取り組みを行っている企業の割合を規模別で見ると、大企業が82・3%、中小企業が69・5%、小規模企業が59・7%と格差が見られた。

 業界別では、運輸・倉庫業(81・0%)、建設業(79・8%)、農・林・水産業(77・6%)、小売業(76・7%)、サービス業(75・3%)が高い比率となっている。

 人材確保のために行った新たな取り組みは(複数回答)、「賃金体系の見直し」が46・6%と約5割を占めた。以下は「就業制度の充実」(23・5%)、「採用情報の発信」(21・3%)、「福利厚生制度の充実」(20・9%)、「自社採用ホームページの公開、リニューアル」(20・8%)など。

 賃金体系の見直しは、51業種中48業種でトップとなった。

 企業が求める人材像(最大三つまで複数回答)は、「意欲的である」が49・0%と約半数を占めてトップ。2位は「コミュニケーション能力が高い」(38・6%)、3位は「素直である」(32・2%)だった。

 4位以下は「真面目、または誠実な人柄である」(20・3%)、「明るい性格である」(19・1%)、「専門的なスキルを持っている」(15・6%)、「行動力がある」(13・5%)、「前向きな考え方ができる」(10・6%)など。

 
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