サイクルアドベンチャーコースのマップ
和歌山県すさみ町が、スポーツバイクを楽しむサイクリストに焦点を当てた賑わいづくりに力を入れている。このほど海岸から山岳地帯まで変化に富んだ自然を生かし、「冒険」をテーマにしたサイクリングコースを整備。サイクリングマップを作ったほか、今秋にはサイクルイベントを実施し、国内外の多くのサイクリストに同町に足を運んでもらいたい考えだ。
同町では２０１６年の近畿自動車道紀勢線の開通以降、海岸沿いの幹線道路である国道４２号線の交通量が激減。これに伴い沿道の飲食店や宿泊施設の利用者が減少していることから、新たな賑わいづくりが課題となっている。そこで今回、近年同町内でも目にすることが増え、国内でも愛好者が増加しているスポーツバイクに着目。コースを整備、ＰＲすることで賑わい創出を図ることとした。
整備した「サイクルアドベンチャーコース」は全長７０キロメートル、獲得標高差は９４０メートル。すさみ海水浴場を起点に、海沿いの国道４２号線を走る海岸エリア、深い森の中、標高差３４０メートルのヒルクライムとなる山岳エリア、日置川沿いを軽快に走行できる沿川エリアからなる。自転車で、「海」「山」「川」という同町の宝物に触れる冒険に出てほしいとの思いなどから、冒険をコーステーマとした。コース中には道の駅や温泉があり、地元の食材を使った食事や入浴も楽しめる。
３月２３、２４日には、モデルでサイクリストの日向涼子さんがコースを試走。「交通量が少ないのでストレスなく走行でき、サイクリストには天国。初心者でも安心して楽しめる」「海、山、川がコンパクトにまとまっていて、飽きが来ない贅沢なコース」と評価した。
サイクルイベント 11月に初開催
すさみ町では今年１１月１８、１９日に初めてのサイクルイベント「枯木灘サイクリングフェスタ ＲＩＤＥ ＯＮ ＳＵＳＡＭＩ ２０１７ ～ぐるっと自然を大満喫～」を開催する。１１月でも暖かいことから、今年の走り納めの大会として参加してもらい、同県内のほか、関西、東海地区のサイクリストにコースを知ってもらいたい考えだ。
大会はサイクリングコースをタイム関係なく走行するファンライド形式。地元のサイクリングチームが先導、中間、最後尾につき、コースを案内。コース中には地元食材を使った食べ物や飲み物を地元住民が中心となって提供するエイドステーションを設置し、参加者と地元住民の交流を図る。募集予定人数は４００人。
