【データ】2016年の沖縄県入境観光客統計概況


2016年の観光客は861万人、過去最高

 沖縄県文化観光スポーツ部観光政策課はこのほど、2016年(暦年)の入域観光客数を発表した。それによると、観光客数は前年比11%増の861万3100人となり、過去最高を記録した。ここではその概況を紹介する。

 国内客、外国客ともに4年連続で過去最高を更新。外国客においては初の200万人台を記録した。15年に続き、月別では全ての月において前年同月を上回るとともに、各月の過去最高記録を更新した。

 前年と比べて増加した要因は次の通りと考えられる。

 (1)官民あげてのプロモーション活動により、沖縄の認知度向上や旅行意欲の喚起を図ったこと(2)関係機関および民間事業者と連携した受け入れ体制整備の取り組みにより、満足度向上などに努めたこと(3)国内航空路線の拡充による国内客の増加(4)海外航空路線の拡充・クルーズ船の寄港回数増による外国客の増加―。

国内観光客の動向

 16年の国内客は653万1千人で、前年と比べ26万9200人、率にして4.3%の増加となり、過去最高となった。これまでの暦年における国内客の過去最高の入り込みは15年の626万1800人。

国内観光客の概況

 16年は景気回復基調が継続し、昨年に比べると台風の影響が少なかったことなどから、全体として国内旅行需要は好調に推移した。羽田―宮古路線の新規就航などの航空路線の拡充に加えて、羽田・伊丹―那覇路線や、各離島への直行便も好調であったことから、前年を上回った。

方面別の動向

 東京方面は羽田―那覇路線、および離島への直行便が好調であったことや、LCC(格安航空会社)による成田―那覇線の新規就航があったことなどにより、羽田・成田方面ともに前年を上回った。
関西方面は伊丹―那覇路線を中心とした航空路線の拡充や、関西から宮古・石垣への直行便がいずれも好調であったことなどから、前年を上回った。

 福岡方面は4月の熊本地震の影響が懸念されたものの、福岡―那覇路線において提供座席数が増加したことにより、入り込み客数は好調に推移し、前年を上回った。

 名古屋方面は名古屋―那覇路線において提供座席数が増加したことや、LCCが好調であったことなどから、前年を上回った。増加率は主要方面で最も高かった。

外国人観光客の動向

 16年の外国客は208万2100人で、前年と比べ58万900人、率にして38.7%の増加となり、国内客同様過去最高、初の200万人台を記録した。これまでの暦年における外国客の過去最高の入り込みは15年の150万1200人。

外国人観光客の概況

 16年は昨年から引き続き、訪日旅行人気が継続していることに加え、沖縄発着航空路線の新規就航、および既存路線の増便があり、空路客が増加した。

 また、クルーズ船の寄港回数が夏場を中心に大きく増加したことにより、海路客が大幅に増加した。

国籍別の動向

 台湾はバニラ・エアによる台北―那覇路線の新規就航やLCCの増便などの航空路線の拡充に加え、クルーズ船の寄港回数増により、空路・海路客ともに増加、過去最高だった昨年を上回り、初の60万人台となった。
韓国は大韓航空によるソウル-那覇路線の新規就航を含む航空路線の拡充により、空路客を中心に増加、過去最高を更新し、初の40万人台となった。

 中国本土は南京―那覇路線の新規就航や、中国発クルーズ船の寄港回数増により、空路・海路客ともに増加、初の40万人台を記録し、1位の台湾に次ぐ入り込みとなった。
香港は香港エクスプレスによる香港―石垣路線の新規就航や、香港発クルーズ船の寄港により、空路・海路客ともに増加、過去最高を更新し、初の20万人台となった。

17年の見通し

 景気は緩やかな回復基調にあることや、各航空会社による航空路線拡充の動きがあることから、国内観光地との競合が想定されるものの、国内旅行市場は堅調に推移するとみられる。

 また、外国客については、2月に新規路線となるタイ・バンコク―那覇間においてLCCによる就航予定があり、東南アジアからの入り込み増加が期待されることや、クルーズ船の寄港は好調を維持する予定となっていることなどから、引き続き、好調に推移するものと見込まれる。
春と秋には、大規模な学術会議などが予定されており、誘客効果が期待できる。

 

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