初めて日本に旅行する訪日外国人は、ゴールデンルートが定番の旅行ルートになるが、台湾、中国、香港、韓国からの旅行者は訪日リピーターが増加し、日本独自の文化や体験を求めるコト消費にシフトしている。
訪日外国人を集客する「旅マエ」に必要なプロセスは、はじめにターゲットを絞ることだ。日本各地で訪日外国人の争奪戦が激しくなる中、ターゲットを絞り、徹底的に満足させることでリピーターの獲得にもつながる。
まず、掘り起こし。地域の観光資源を訪日観光客視点で見つけだす。
次いで、磨き上げ。地域資源の潜在価値を顕在化させ、磨き上げる。
最後は知ってもらう。「ここに来ればこんな体験が味わえる」ということを発信する。
この三つのプロセスを実行し、地域資源を「売れる観光資源」に変えていくことがポイントとなる。
成功事例として有名な岐阜県の「岐阜の宝もの認定プロジェクト」は次の通り。
掘り起こし＝岐阜の自慢の原石を募集し、岐阜の宝物、明日の宝物に仕分け。
磨き上げ＝宝物を地域の人と共に、観光資源にすべくブラッシュアップを行う。
知ってもらう＝リアル（県知事のトップ営業）とデジタル（ＳＮＳでの情報発信）を掛け合わせる。
この取り組みにより生まれた「小坂の滝巡り」は国内・海外のお客さまの集客増に成功している。
現在のコンテンツの価値を分析し、地域と旅行者とのズレがないか確認する。訪日観光客視点で知られていないコンテンツ（魅力）を掘り起こすことが旅マエ（知る）の作業になる。
（コレリィアンドアトラクト代表取締役）
