【観光業界人インタビュー】びゅうトラベルサービス国内旅行事業部門長 向久保文一取締役

  • 2017年7月24日

向久保取締役

大人の休日倶楽部の取り組み

「贅なるひととき」を投入 高品質・高付加価値提供

──まず、大人の休日倶楽部(向け旅行商品)の2017年度の取り組みは。

「17年度の基本方針として、会員のさらなる満足度の向上と旅行利用を促進する。商品力と販売力を強化し、214万人の会員(17年3月末現在)が満足できて人生を豊かにする旅を提供していく。商品は、高品質・高付加価値のこだわりの旅や気軽に楽しめる日帰り旅など、お客さまのニーズに応える商品を造成している。現在は、商品ラインアップ強化、新しいカテゴリーの商品開発や地方発商品の拡充による地方会員の活性化、ユニット商品の活用などに取り組んでいる。リピーター囲い込みと新規利用会員の掘り起こしをしていきたい。販売は、品ぞろえを増やし、エスコート商品の販売にも『びゅうプラザ』を活用することや、今後に増加が見込まれるウェブ販売の強化にも取り組んでいく。今年度のポイントとしてハイエンド向けのエスコート商品のカテゴリーを設けた。その大きな柱として『贅なるひととき』を設定した。富裕層のさらなる利用を促していく。ほかにも、手軽に旅行に行ける低価格帯の『パス旅プラン』などの会員専用商品の販売強化、地方発商品の拡充、JR西日本とのユニット商品の相互提供による商品強化にも取り組んでいきたい」

──新商品「贅なるひととき」の特徴は。

「今年の4月から発売を開始し、宿、料理、温泉、観光のすべてにこだわり抜いた高品質・高付加価値の高級ブランド商品。既存の『フルムーン』と異なり、同商品は夫婦旅行を含め、一人旅、友人旅行、親子旅行などさまざまなシーンで利用ができる。特にテーマ性にこだわっており、『日本を知り、日本を深める』特別な体験などを備えた商品をそろえている」

──今年度の大人の休日倶楽部の販売推移は。

「会員向け旅行商品の第1四半期の販売は、前年比7.5%増と推移している。中でもパス旅プランなど個人型商品が前年比55.4%増と好調だった」

──売れ筋は。

「高級感のある『フルムーン』や『贅なるひととき』、割安感があるエスコート商品の滞在型(連泊商品)の購買層が売れ筋。現在は二極化が進み、どちらも売り上げの上位を占めている。最近は、『贅なるひととき』や『モニターツアー』などで女性の1人参加の比率も高くなっている」

──販売、購買での変化は。

「会員数は、05年に28.8万人でスタートして以来順調に増加し、16年度には214万人に達した。変化として『フルムーン』の最多購買年齢層が70代前半から70代後半へと徐々にシフトしている。購入経路は、ウェブからの申し込みが増加。昨年度は首都圏発の商品の約19%を占めた。今後もインターネットを活用した販売体制を強化していく」

──大人の休日倶楽部の強みは何か。

「会員全員が旅行好きな組織であることだと思う。1992年の発足から各種講座を開催する『趣味の会』もあり、『趣味会』を通じた旅行も行われている。また、JR東日本グループの旅行会社ならではの『列車活用』商品造成や駅や列車を活用した広告展開など多彩なチャネルを通じた販売促進、地域連携とJRグループの強みを生かした他社との提携ができることも強みだ」

──宿や列車、食事などの選定基準は。

「弊社のエスコート商品作成基準『大人の休日スタンダード』を基本理念として商品設定を行っている。会員の年齢層も考慮し、ゆとりの行程を優先し、宿泊施設もアンケート結果などの評価を判断基準として、評価の高い施設の選定を行っている。また、シニアのお客さまが不自由なく過ごせるように、指定される部屋の位置や食事のイス・テーブル確約、量より質のメニュー内容などシニアマーケットの需要に対応ができる施設を選定している」

──最後に、秋商品や今後の展開を伺いたい。

「今年度からデビューした『贅なるひととき』の磨き上げやコースの数をもっと増やしていく。『カシオペア紀行』などJRならではの鉄道素材を活用した商品設定や東北新幹線35周年のキャンペーン企画も予定している。ほかにも、東北活性化など地域と連携した付加価値の高い旅行商品の造成を行っていく」

【むかいくぼ・ぶんいち】
1978年国鉄(当時)入社。盛岡支社北上駅長などを経て、2016年4月びゅうトラベルサービス入社。国内旅行事業本部長を経て、今年6月取締役国内旅行事業部門長就任。58歳。

【聞き手・長木利通】

 

 

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